お蕎麦って健康食って言われるけどカロリーはどのくらいなの?
栄養素はなにが入っているの?
こんな疑問にお答えします。
蕎麦鑑定士1級所持の調理師が書いています。
蕎麦屋を20年以上働いています。
早速解説していきます。
蕎麦の1人前でのカロリー
先ずはお蕎麦の栄養素を表にして「日本の代表するお米」と100gあたりで比較してみました。
日本食品標準成分表見比べ文部科学省の日本食品標準成分を見比べてみました。
糖質はお蕎麦で約23g。
お米の糖質は約35.6gです。
茹でたお蕎麦(132キロカロリー)は炊いたお米(168キロカロリー)と比較すると低カロリーです。
ほとんどの栄養素で、炊いたお米を上回る事が表で分かります。
お蕎麦の栄養素は
ルチン
お蕎麦には「蕎麦特有の栄養素ルチン」が入っています。
ルチンは簡単に言うと、赤ワインと同じようにポリフェノールが含まれています。
蕎麦粉100gに含まれるポリフェノールは300~400mgと言われてます。
赤ワイン1杯と同じ量のポリフェノールと摂ることが出来ます。
ポリフェノールに含まれる「ビタミンP」が、毛細血管の拡張や、血液をさらさらにするサポート効果に期待されています。
毎日お蕎麦を1人前食べる事で、毛細血管の拡張に役立つそうです。
蕎麦の種類で変わる
ひとえにお蕎麦と言っても様々な種類があります。
全粒粉を使った田舎蕎麦なのか、中心部分の更科粉を使った更科蕎麦では違っていきます。
他にも十割蕎麦や二八蕎麦もあります。
栄養素だけをみるなら「含有量の多い全粒粉」のお蕎麦が良いかもしれません。
せっかく食べて栄養素を気にするなら、美味しさも加味したいところです。
なるべく「そば粉が多い」物を選ぶとよいですね。
成分表を確認する
通販などでお蕎麦を購入する際には「成分表を確認」しましょう。
左上から順番に「含有量の多い順に掲載」されています。
蕎麦と小麦など「つなぎ」のどちらが多いか一目瞭然です。
また「食塩」を使用している物もありますので、塩分過多が気になるなら避けるべきです。
食物繊維が豊富
お蕎麦には豊富な食物繊維が含まれており、腸内環境を整えます。
食物繊維には2種類あり「不溶性食物繊維と水溶性食物繊維」があります。
蕎麦粉には不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維には便通改善のサポートに繋がります。
ワカメ蕎麦などにして水溶性食物繊維も摂取すると両方の恩恵が得られる。
白米茶碗1杯で0.8gに対して、お蕎麦の約1人前で4.0gの食物繊維がとれます。
単純計算でご飯の5倍の食物繊維が摂取出来ますね。
腸内環境を整える作用があり、栄養の吸収・排泄に役立ちますよね。
厚生労働省でも「食物繊維の必要性と健康」についてこのように記載されています。
食物繊維は小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分です。
便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。
現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することが勧められます。
(厚生労働省e-ヘルスネット引用)
アミノ酸が豊富
カラダ作りにも役立つ必須アミノ酸がお蕎麦には沢山含まれています。
人間が必要とするタンパク質、つまりアミノ酸が9つあり「必須アミノ酸」と言います。
お蕎麦はそのアミノ酸の数値「アミノ酸スコアが92」と優秀なんです。
お蕎麦の全層粉の必須アミノ酸数値はこちらです。
必須アミノ酸:蕎麦全層粉の数値リジン(710mg)ヒスチジン(320mg)フェニルアラニン(560mg)ロイシン(800mg)イソロイシン(450mg)メチオニン(230mg)バリン(630mg)スレオニン(500mg)トリプトファン(190mg)
【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
簡単に小麦粉と比較すると、倍以上の数値となっています。
より多くの必須アミノ酸をお蕎麦から摂取することが可能です。
良質なアミノ酸を取れるお蕎麦を食べる事は、ダイエット効果にも期待が出来そうです。
低GI食品
蕎麦はダイエット効果にも適した低GI食品です。
GI値はグリセミック・インデックスの略で、血糖の上昇率をさす値。
お蕎麦は低GI食品になります。
お蕎麦のデンプンは「難消化性」で、消化スピードが遅い特徴があります。
「難消化性」の低GI食品であると血糖値が上昇しにくくなります。
逆に血糖値の上昇率が高い「高GI食品」を食べると、血糖値を下げる物質「インスリン」が多く分泌されます。
インスリンは糖分を脂肪に変える働きもするので肥満になりやすいです。
この血糖値を表す数値「GI値」を比較して見ます。
お蕎麦(54)ご飯(88)食パン(95)
比べてみるとお蕎麦は数値が低く、血糖値が上がりにくいです。
不足しているビタミンは
お蕎麦は健康食ですが不足しているビタミンもあります。
主にビタミンA・B12・C・D・E・K。
不足分はお蕎麦のお品書きで組み合わせることで補うことが可能です。
ビタミンA:ざる蕎麦の焼き海苔
ビタミンB12:いくらそば
ビタミンC:おろし蕎麦
ビタミンD:にしん蕎麦
ビタミンE:シシトウの天ぷら・大葉
ビタミンK:納豆・ワカメ
お蕎麦のお品書きでおすすめは
カロリーが気になるけど「お肉も食べたいな」と思う人にお蕎麦と相性が良いお品書きがあります。
鴨せいろ・鴨南蛮です。
鴨肉は脂の融点が人間の体温より低く14℃くらいと言われており、余計な脂肪吸収も防ぐ事が出来ます。
鴨の脂は不飽和脂肪酸と言い、血中コレステロールの抑制に期待が出来、良質な素材です。
栄養素の中に「ヘム鉄」と言う鉄分もが含まれており、吸収されやすく他の肉類の4倍近くあります。
カラダ作りで筋トレなど行なった場合、鉄分も不足しますので「良質なヘム鉄を含む鴨肉」がおすすめ。
コラーゲンもふくまれているので、貧血気味の方や女性にも期待が出来ます。
そして何よりも鴨せいろ・鴨南蛮は美味しいですよね♪
まとめ
いかがでしたか?
お蕎麦は低GI食品でアミノ酸も豊富です。
お米と比べても低下カロリー・低糖質なのが分かると思います。
そんな低GI食品で健康食をお蕎麦屋さんに出向いて食べてみましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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