

「お蕎麦屋さんで出てくる蕎麦湯って飲んだ方が良いの?」「蕎麦湯はどうやって飲むの?」「そもそも蕎麦湯って何?」そんな悩みを「蕎麦鑑定士1級所持の蕎麦屋さん」に聞いてみました。この記事を読めば今日からアナタも蕎麦湯の飲み方が分かり、その魅力にハマりますよ♪
飲まないと損をします。「蕎麦湯の飲み方」を蕎麦屋の店主から聞きました。


蕎麦屋さんにいくと「せいろ」の後に出てくるのが蕎麦湯です。
湯桶と呼ばれる赤い塗りで急須みたいな形の物が出てきますよね。
蕎麦湯です。熱いのでお気を付けてください。
こんな感じにおいて行かれると思います。
はじめてお蕎麦やさんに行く人にとって「蕎麦湯って何???」となるのが普通なので気にすることはありません。
今から蕎麦湯について知ることで、お蕎麦やさんの魅力を1度で2度味わえるようになります。
早速解説していきます。
この記事で分かる事
蕎麦湯とは
蕎麦湯の飲み方
蕎麦湯は飲んだ方が良いのか
蕎麦湯はお酒好きにも良い
蕎麦湯とは


蕎麦湯とは、お蕎麦を釜で茹でた後に残る茹で汁で白濁したものです。
お蕎麦を茹でると茹で釜にお蕎麦が少し溶けていきます。
麺になっているお蕎麦には「打粉」と呼ばれる物がふっていて、同じく溶けていきます。
打粉が付いている理由は「お蕎麦とお蕎麦がくっつかないようにするため」です。
お蕎麦と打粉が溶けて白くなった茹で汁が「蕎麦湯」になるわけです。
歴史としては、お蕎麦を食べた後に蕎麦湯を飲むことで、冷えた体を温めお腹に優しかったようです。
近年ではより美味しい蕎麦湯を出そう「蕎麦湯も料理の1品である」と考え、「蕎麦粉」を溶いて蕎麦湯にするケースも存在しますよ。
ポタージュのような蕎麦湯が出てきたら「意図的」に大切な蕎麦粉を使用して作っていると思って間違いないでしょう。
通常の蕎麦湯は「どちらかというとサラサラ」していますので。
✓打粉をふる理由
お蕎麦に打粉が上手く振れていないと、お蕎麦の麺がくっついてしまいます。
この事を「いかだ」と言います。
丸太とヒモで結ばれた「いかだの船」がよく似ていることから名付けられました。
逆に打粉をふりすぎると、お蕎麦の水分を持って行かれてしまいます。
この事を「お蕎麦が風邪を引く」と言います。
蕎麦湯の飲み方


蕎麦湯の飲み方は主だって3通りです。
蕎麦湯のみで飲む
蕎麦つゆに入れて飲む
薬味やワサビと入れて味変させる
蕎麦湯のみで飲む
蕎麦湯のみで飲んでみると「ほのかなお蕎麦の香り」がします。
蕎麦湯は熱く冷めにくいのでゆっくり飲みましょう。
カラダに染み渡るように柔らかい味わいが楽しめます。
蕎麦つゆに入れて飲む
せいろを食べて残った蕎麦つゆに、蕎麦湯を入れて飲んでみましょう。
蕎麦つゆの原料である「醤油と鰹出汁」の香りと相まって、これまた違った味わいになります。
お蕎麦やさんでは「蕎麦にだけ特徴がある」と思うかもしれませんが、蕎麦つゆにもその店・その店の特徴がでますので是非飲んでみましょう。
塩分濃度が気になる人は、全部飲む必要はありませんのでご安心してください。
薬味やワサビと入れて味変させる
薬味の長葱やワサビをとっておいて、蕎麦湯と共に飲むと味変しますよ。
ワサビのほのかな香りに長葱の香りが蕎麦湯にマッチします。
もちろん蕎麦つゆも加えて飲んでみてください。
✓長葱の栄養
ねぎの栄養素「アリシン」はねぎに含まれるアリシンは、」お蕎麦の栄養素「ビタミンB1」の吸収率をあげる効果があり、疲労回復や血行を良くし冷え性にも効果的です。
ねぎに含まれるビタミンCは、お肌のコラーゲンに欠かせないものでシミ・シワ防止し、肌荒れを予防をサポートします。
ねぎの葉の青い部分にはβ-カロテンがあり、免疫力サポートに期待できます。
太ねぎの葉の中にあるヌメリ部分に免疫を活性化する効果があるそうです。
注意点としては、ねぎは刺激物で食べ過ぎると胃痛の原因となりますのでご注意ください。
✓ワサビの栄養
わさびには殺菌作用があります。
わさびの「つーん」とぬける香り・味・辛み成分の「アリルイソチオシアネート」が、強い殺菌作用があると言われています。
刺激的な香りが食用増進・消化を促します。
わさびに含まれる「ワサビスルフィニル」が「美肌効果・血栓予防・鼻炎改善」のサポートなどに期待がもてる栄養素です。
余談
「元禄10年刊」(1697年)本朝食艦では薬味に「大根汁」つまり大根おろしの搾り汁を使っていたとあります。
中でも特に「辛み大根」の搾り汁が好まれていたようです。
当時のわさびは廉価品ではなく高級食材であった為に、開店したての特別サービスなどに使われたようです。
その代用として「辛み大根」が使用されたとのことです。
蕎麦湯は飲んだ方が良いのか


蕎麦湯は飲んだ方が良いのか?と言いますと、結論はお好みで構わないと思います。
だたお蕎麦の成分が蕎麦湯にも溶け出しているので、飲む事でお蕎麦の栄養をより吸収することが出来ますよね。
お蕎麦の栄養素にはルチンと呼ばれる物があります。
ルチンはビタミンPであり、毛細血管の拡張や血液をさらさらにするサポートに期待が出来ます。
ビタミンPは赤ワインと同じようにポリフェノールが含まれていますよ。
ポリフェノールに含まれる「ビタミンP」が、毛細血管の拡張・血液をさらさらにするサポート効果に期待されています。
余すこと無くお蕎麦を楽しみたいのであれば、冷たいせいろの後に出てくる「蕎麦湯」を飲む事がおすすめとなります。
お蕎麦は必須アミノ酸が豊富です。
人間が必要とするタンパク質、つまりアミノ酸が9つあり「必須アミノ酸」と言います。
お蕎麦はそのアミノ酸の数値「アミノ酸スコアが92」と優秀なんです。
お蕎麦の全層粉の必須アミノ酸数値はこちらです。
必須アミノ酸:蕎麦全層粉の数値リジン(710mg)ヒスチジン(320mg)フェニルアラニン(560mg)ロイシン(800mg)イソロイシン(450mg)メチオニン(230mg)バリン(630mg)スレオニン(500mg)トリプトファン(190mg)
お酒好きには「蕎麦焼酎蕎麦湯割り」も良い


焼酎が好きな人におすすめなのが「蕎麦焼酎蕎麦湯割り」です。
お蕎麦屋さんならではのお酒ですよね。
蕎麦焼酎に温かい蕎麦湯を割って呑むと、フワフワお蕎麦の香りを楽しみながら美味しいお酒を呑むことが出来ます。
参考までに「プロが教えるご自宅で作れる蕎麦焼酎蕎麦湯割りの作り方」を掲載しておきます。
まず蕎麦湯を作る。
- 10gの蕎麦粉と水を泡立て器でしっかりかき混ぜます。
- ダマになっているところもしっかり混ぜて溶かします。
- 完全に溶かしたら加熱します。
- 加熱した蕎麦湯をお猪口や湯飲みにいれます。
- 最後に蕎麦焼酎を垂らしていきます。
コツはあまり蕎麦湯をドロドロにしすぎないことです。
何回か試して見て「お好みの濃度」にしてみましょう。
最後に垂らす蕎麦焼酎は「決してかき混ぜない」事です。
まずは垂らした蕎麦焼酎が蕎麦湯で加熱され「香りがたちます」ので楽しんでください。
次に蕎麦焼酎が少しずつ浸透していくのを感じながら呑んでいくと1度で2度美味しく呑めますよ。
普通の焼酎割りは「焼酎を入れてから割って・かき混ぜる」のが当たり前かもしれませんが、蕎麦焼酎蕎麦湯割りに関しては逆の方法になりますよ。
蕎麦焼酎に使う蕎麦粉ならこちらがおすすめ
蕎麦焼酎蕎ならこちらはいかが


まとめ
いかがでしたか?
蕎麦湯の事を知り、お蕎麦以外の所でも魅力を感じて頂けましたでしょうか?
この記事で蕎麦湯の事を学習したら、お蕎麦屋さんに足を運んでみてはいかがでしょうか。
お読み頂きありがとうございました。


コメント